2022年11月12日
10月の本
気づけば11月も早2週目。。。
10月はこんな本を読んでいました。
・黒猫・アッシャー家の崩壊 ポー短編集Ⅰ ゴシック編
- エドガー・アラン・ポー 作 / 巽孝之 訳
・偶然屋 - 七尾与史
一度は読んでみたいと思っていたポーの作品。
NHKの「100分de名著」という番組で紹介されていたのを見て、「そうだ!」と図書館へ。
中でも気になっていた作品がカップリングされている本書を選択。訳者の巽孝之氏は番組で解説されていた方です。
今回手にした新潮文庫のポー短編集はⅠ~Ⅲまであり、それぞれ「Ⅰゴシック編」「ⅡSF&ファンタジー編」「Ⅲミステリ編」と分けられています。
ゴシック編に収録されているのは、
黒猫 / 赤き死の仮面 / ライジーア / 落とし穴と振り子 / ウィリアム・ウィルソン / アッシャー家の崩壊
の6作品。
私が読みたいと思っていたのは、「黒猫」「アッシャー家の崩壊」。
どちらもあらすじは知っていましたが、実際の文章で読むとその陰鬱さ、不気味さ、残虐さ、といった負の感情が自嘲的な文章と混じり合い、どどどっと押し寄せてきたかと思うと、いつまでもぐるぐると私の周りを回っているという、なかなかの覚悟を持って挑むべき文学作品でした。
聞けば、作者のポー自信もあまり幸せとはいいがたい一生を送ったようで、作品にも自身を投影しているところもあるのでは、と考えてみたり。
「黒猫」「アッシャー家の崩壊」以外は初めて知った話だったのですが、「落とし穴と振り子」が面白かったかな。この6作品の中で唯一救いのある一作だったからか?(笑)
「ライジーア」は詩を読んでいるような、女神賛歌のような。いや、トーンはやっぱり暗いけど(笑)
「赤き死の仮面」はそのものズバリ、疫病。酔狂な国王と選ばれた人々のみが手に入れた束の間の平安。絶望的な結末。
「ウィリアム・ウィルソン」同姓同名の二人。表と裏。光と影。相対するものの根源は?
「アッシャー家の崩壊」崩壊を引き起こしたのは「血」か「地」か。虚構と現実がもつれ合う中、「わたし」が最後に見たものは。
今回はゴシック編でしたが、ポーといえば推理小説の元祖とも言われています。
「モルグ街の殺人」も読んでみたい作品の一つ。
ポーが生きたのは1800年代。そんな昔にこれだけ様々なジャンルの、しかも後世に多大なる影響を与えた作品を書いていたとは驚きでしかありません。
すごい昔に、同作者の「死亡フラグが立ちました!」という(いい意味で)バカバカしい作品を読んだことがあったなぁ。図書館でふと気がつき借りてみた。
設定はいかにもといった感じである。
帯には「運命だと思っていた出来事は、すべて仕組まれていたのかもしれない!?」とある。「偶然屋」とは偶然に起こったとしか考えられないようなことを裏でお膳立てするのが仕事。つまり、仕組まれた偶然を演出する者たちなのである。
先に感想を言ってしまうと、正直、あれ?って感じ。
偶然屋・オフィス油炭でアクシデントディレクターとして働くことになった水氷。
彼らの偶然屋としての仕事を描くのかと思いきや、突然「じゃない話」が入ってくる。
あれ?偶然屋とどんな関係が?と思いつつ読み進めるがその話は唐突に終わって、再び偶然屋の話になる。この関係の無い話がいくつも出てきて、いや、だから偶然屋はどうなったんですか?この話はなんなんですか?となる。
実は偶然屋以上に偶然を装う-こちらは人を貶める犯罪者なのですが-人物がいて、最後には伏線回収され、「あぁ、あの話がこれに繋がっているのね。あの人とこの事件はこう関わっていたのね」と腑に落ちるといえばそうなのですが、物語の始まりと余りにもトーンが違い過ぎて戸惑ってしまいます。偶然屋の物語は明るく軽快なテンポなのに、この犯罪者絡みの話はダーク。完全なサイコパス野郎です。
その2つのパートがなにかちぐはぐ感をもたらすんだなー。
サイコパス野郎の方も、偶然を装い人を破滅に導くということを考えればある意味偶然屋ではあるのだけど、ここはやはりタイトル通りオフィス油炭の面々の「偶然屋」がメインでスカッと依頼を解決するという流れが良かったなー。途中から完全にvsサイコ野郎が軸になってしまい、偶然屋の話が置いてけぼりになってしまったので。
シリーズ第2弾であれば、この流れでもいいとは思うのですが、一作目だと偶然屋の存在が根付く前に、違う話になっちゃった感があるので。
あと、最大のがっかりポイントはラスト。そっか、第2弾絶対にあるよね、的な終わり方。というか、書いていた時点で第2弾を考えていたのかどうなのかはわかりませんが、考えていようがなかろうが、ラストはもっと丁寧に考えて欲しい。これはなぁー。
このラストだけでもかなり評価が落ちる作品。でも、第2弾も読んじゃおうかな(笑)
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10月はこんな本を読んでいました。
・黒猫・アッシャー家の崩壊 ポー短編集Ⅰ ゴシック編
- エドガー・アラン・ポー 作 / 巽孝之 訳
・偶然屋 - 七尾与史
一度は読んでみたいと思っていたポーの作品。
NHKの「100分de名著」という番組で紹介されていたのを見て、「そうだ!」と図書館へ。
中でも気になっていた作品がカップリングされている本書を選択。訳者の巽孝之氏は番組で解説されていた方です。
今回手にした新潮文庫のポー短編集はⅠ~Ⅲまであり、それぞれ「Ⅰゴシック編」「ⅡSF&ファンタジー編」「Ⅲミステリ編」と分けられています。
ゴシック編に収録されているのは、
黒猫 / 赤き死の仮面 / ライジーア / 落とし穴と振り子 / ウィリアム・ウィルソン / アッシャー家の崩壊
の6作品。
私が読みたいと思っていたのは、「黒猫」「アッシャー家の崩壊」。
どちらもあらすじは知っていましたが、実際の文章で読むとその陰鬱さ、不気味さ、残虐さ、といった負の感情が自嘲的な文章と混じり合い、どどどっと押し寄せてきたかと思うと、いつまでもぐるぐると私の周りを回っているという、なかなかの覚悟を持って挑むべき文学作品でした。
聞けば、作者のポー自信もあまり幸せとはいいがたい一生を送ったようで、作品にも自身を投影しているところもあるのでは、と考えてみたり。
「黒猫」「アッシャー家の崩壊」以外は初めて知った話だったのですが、「落とし穴と振り子」が面白かったかな。この6作品の中で唯一救いのある一作だったからか?(笑)
「ライジーア」は詩を読んでいるような、女神賛歌のような。いや、トーンはやっぱり暗いけど(笑)
「赤き死の仮面」はそのものズバリ、疫病。酔狂な国王と選ばれた人々のみが手に入れた束の間の平安。絶望的な結末。
「ウィリアム・ウィルソン」同姓同名の二人。表と裏。光と影。相対するものの根源は?
「アッシャー家の崩壊」崩壊を引き起こしたのは「血」か「地」か。虚構と現実がもつれ合う中、「わたし」が最後に見たものは。
今回はゴシック編でしたが、ポーといえば推理小説の元祖とも言われています。
「モルグ街の殺人」も読んでみたい作品の一つ。
ポーが生きたのは1800年代。そんな昔にこれだけ様々なジャンルの、しかも後世に多大なる影響を与えた作品を書いていたとは驚きでしかありません。
すごい昔に、同作者の「死亡フラグが立ちました!」という(いい意味で)バカバカしい作品を読んだことがあったなぁ。図書館でふと気がつき借りてみた。
設定はいかにもといった感じである。
帯には「運命だと思っていた出来事は、すべて仕組まれていたのかもしれない!?」とある。「偶然屋」とは偶然に起こったとしか考えられないようなことを裏でお膳立てするのが仕事。つまり、仕組まれた偶然を演出する者たちなのである。
先に感想を言ってしまうと、正直、あれ?って感じ。
偶然屋・オフィス油炭でアクシデントディレクターとして働くことになった水氷。
彼らの偶然屋としての仕事を描くのかと思いきや、突然「じゃない話」が入ってくる。
あれ?偶然屋とどんな関係が?と思いつつ読み進めるがその話は唐突に終わって、再び偶然屋の話になる。この関係の無い話がいくつも出てきて、いや、だから偶然屋はどうなったんですか?この話はなんなんですか?となる。
実は偶然屋以上に偶然を装う-こちらは人を貶める犯罪者なのですが-人物がいて、最後には伏線回収され、「あぁ、あの話がこれに繋がっているのね。あの人とこの事件はこう関わっていたのね」と腑に落ちるといえばそうなのですが、物語の始まりと余りにもトーンが違い過ぎて戸惑ってしまいます。偶然屋の物語は明るく軽快なテンポなのに、この犯罪者絡みの話はダーク。完全なサイコパス野郎です。
その2つのパートがなにかちぐはぐ感をもたらすんだなー。
サイコパス野郎の方も、偶然を装い人を破滅に導くということを考えればある意味偶然屋ではあるのだけど、ここはやはりタイトル通りオフィス油炭の面々の「偶然屋」がメインでスカッと依頼を解決するという流れが良かったなー。途中から完全にvsサイコ野郎が軸になってしまい、偶然屋の話が置いてけぼりになってしまったので。
シリーズ第2弾であれば、この流れでもいいとは思うのですが、一作目だと偶然屋の存在が根付く前に、違う話になっちゃった感があるので。
あと、最大のがっかりポイントはラスト。そっか、第2弾絶対にあるよね、的な終わり方。というか、書いていた時点で第2弾を考えていたのかどうなのかはわかりませんが、考えていようがなかろうが、ラストはもっと丁寧に考えて欲しい。これはなぁー。
このラストだけでもかなり評価が落ちる作品。でも、第2弾も読んじゃおうかな(笑)
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2022年10月16日
9月の本(遅)
おいおい、もう10月も半ばというのに、今ごろ9月の本の話ですか?
なんて一人ツッコミをしつつ。
・稲生物怪録 - 京極夏彦・訳 / 東雅夫・編
妖怪好きならマスト読みな本作。
絵巻を見たり拾い読みをしたことはあったけど、ちゃんと読んだことないなぁーと手に取った。夏の締めくくり。
この稲生物怪録は、稲生武太夫の体験録。つまり、「実録!30日に渡る妖怪たちとの闘い!!」なのです(驚)
稲生武太夫(幼名:平太郎)は、江戸時代に現在の広島県三次市に実在した人物とのこと。彼が妖怪たちとバトルを繰り広げた屋敷は現存してはいませんが場所は特定出来ていて、物語に出てくる山は今もあります。
本書は、その稲生武太夫が自ら書いたとされる「三次実録物語」と、稲生の同僚であった柏正甫が稲生から聞いた話をまとめた「稲生物怪録」から成ります。
巻頭には絵巻も。もっと大きな本だとよかったなーと思いましたが(本書は文庫)、拡大図も載っているので充分、充分。
「三次~」は京極夏彦氏が、「稲生~」の方は東雅夫氏が訳している。そう、あのコンビである(笑)
文章だけでも面白いけど、絵巻もあるからなお楽し。毎日代わる代わる様々な妖怪が平太郎の屋敷へやってきては、怪しげなことをやらかす。
大きな腕が伸びてきて平太郎を掴んだり、串刺しになった生首がたくさん現れたり、はたまた怪異のせいで切腹しそうになったりという恐ろしい怪異があるかと思えば、上からひょうたんがぶら下がって寝るのを邪魔したり、ひとりでに杵が臼をついたり、畳が粘ついたりという微笑ましい(笑)ものもあったり。
何よりも凄いのは、この豪胆な平太郎はちょっとやそっとの怪異では驚かず、さっさと寝てしまうのである!いや、寝ちゃうって。私なぞ部屋でピシッって音が鳴っただけで、ドキドキして眠れないのに。
昔の話とは思えないほどビビッドな妖怪たちとの騒動。気軽な読み物として手に取っていただきたい一冊。
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・稲生物怪録 - 京極夏彦・訳 / 東雅夫・編
妖怪好きならマスト読みな本作。
絵巻を見たり拾い読みをしたことはあったけど、ちゃんと読んだことないなぁーと手に取った。夏の締めくくり。
この稲生物怪録は、稲生武太夫の体験録。つまり、「実録!30日に渡る妖怪たちとの闘い!!」なのです(驚)
稲生武太夫(幼名:平太郎)は、江戸時代に現在の広島県三次市に実在した人物とのこと。彼が妖怪たちとバトルを繰り広げた屋敷は現存してはいませんが場所は特定出来ていて、物語に出てくる山は今もあります。
本書は、その稲生武太夫が自ら書いたとされる「三次実録物語」と、稲生の同僚であった柏正甫が稲生から聞いた話をまとめた「稲生物怪録」から成ります。
巻頭には絵巻も。もっと大きな本だとよかったなーと思いましたが(本書は文庫)、拡大図も載っているので充分、充分。
「三次~」は京極夏彦氏が、「稲生~」の方は東雅夫氏が訳している。そう、あのコンビである(笑)
文章だけでも面白いけど、絵巻もあるからなお楽し。毎日代わる代わる様々な妖怪が平太郎の屋敷へやってきては、怪しげなことをやらかす。
大きな腕が伸びてきて平太郎を掴んだり、串刺しになった生首がたくさん現れたり、はたまた怪異のせいで切腹しそうになったりという恐ろしい怪異があるかと思えば、上からひょうたんがぶら下がって寝るのを邪魔したり、ひとりでに杵が臼をついたり、畳が粘ついたりという微笑ましい(笑)ものもあったり。
何よりも凄いのは、この豪胆な平太郎はちょっとやそっとの怪異では驚かず、さっさと寝てしまうのである!いや、寝ちゃうって。私なぞ部屋でピシッって音が鳴っただけで、ドキドキして眠れないのに。
昔の話とは思えないほどビビッドな妖怪たちとの騒動。気軽な読み物として手に取っていただきたい一冊。
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2022年09月11日
8月の本
毎年の事ながら、暑くて何もしたくない8月。
お盆もあり、気持ち的にものんびりしたい8月。
そんな8月の本はこちら。
・まなの本棚 ー 芦田愛菜
・AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争 ー 庭田杏珠 / 渡邉英徳
芸能界随一の読書家との呼び声も高い(笑)芦田愛菜ちゃん。いやいや、彼女ももう高校生。愛菜ちゃんではなく、「愛菜さん」ですな。
本書は、そんな彼女が中学三年生の頃に書いた本。
タイトルのとおり、芦田愛菜さんが読んできた様々な本が紹介されています。
読書好きとなるきっかけとなった本に始まり、彼女のこれまでに出会ってきた本たち。
絵本、図鑑、SF、日本文学、海外文学などなど。
この年齢にしてこの読書枠の広さ!
児童書とはいえ、古事記まで読んでるんかい!(笑)
本の紹介の他、山中伸弥氏・辻村深月氏との対談も収録されています。特に彼女は辻村作品が大好きだそうで、いちファンとしての可愛らしい一面も垣間見ることが出来ます。
全編を通して、本が大好き!という筆者の思いが溢れまくっています。
それにしても、幅広く読まれていることに驚き。
お薦めの本を読んで、私の読書の幅も広げたいな。
「記憶の解凍」が本書のテーマ。
戦前・戦中・戦後に撮影された白黒写真を、AIと人力を駆使してカラー化したものが説明と共に収められています。
前書きにある通り、白黒とカラーとでは受ける印象が違います。カラーになった途端、そこに写る人が物がリアルに目に訴えかけてきます。
普段、私たちが見ている世界は色のついた世界で、白黒の写真が単なる記録なのだとしたら、カラーの写真は記憶そのものなのでしょう。
カラーの写真がみせてくれるのは、いい記憶ばかりではありません。
忍び寄る戦争の足音。不穏な空気を帯び始める世情。
笑顔で写る人たちを見ていると、このあと彼らが遭遇する悲惨な状況を思い暗澹とした気分になります。
そして、時代は戦争へ。敵や味方の兵士達。投下される爆弾。さまよう人々。そして、キノコ雲。
瓦礫と化した町の様子は、カラーになったことでよりその悲惨さが浮き上がります。
この時期にこそ手に取って良かったと思える一冊でした。
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お盆もあり、気持ち的にものんびりしたい8月。
そんな8月の本はこちら。
・まなの本棚 ー 芦田愛菜
・AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争 ー 庭田杏珠 / 渡邉英徳
芸能界随一の読書家との呼び声も高い(笑)芦田愛菜ちゃん。いやいや、彼女ももう高校生。愛菜ちゃんではなく、「愛菜さん」ですな。
本書は、そんな彼女が中学三年生の頃に書いた本。
タイトルのとおり、芦田愛菜さんが読んできた様々な本が紹介されています。
読書好きとなるきっかけとなった本に始まり、彼女のこれまでに出会ってきた本たち。
絵本、図鑑、SF、日本文学、海外文学などなど。
この年齢にしてこの読書枠の広さ!
児童書とはいえ、古事記まで読んでるんかい!(笑)
本の紹介の他、山中伸弥氏・辻村深月氏との対談も収録されています。特に彼女は辻村作品が大好きだそうで、いちファンとしての可愛らしい一面も垣間見ることが出来ます。
全編を通して、本が大好き!という筆者の思いが溢れまくっています。
それにしても、幅広く読まれていることに驚き。
お薦めの本を読んで、私の読書の幅も広げたいな。
「記憶の解凍」が本書のテーマ。
戦前・戦中・戦後に撮影された白黒写真を、AIと人力を駆使してカラー化したものが説明と共に収められています。
前書きにある通り、白黒とカラーとでは受ける印象が違います。カラーになった途端、そこに写る人が物がリアルに目に訴えかけてきます。
普段、私たちが見ている世界は色のついた世界で、白黒の写真が単なる記録なのだとしたら、カラーの写真は記憶そのものなのでしょう。
カラーの写真がみせてくれるのは、いい記憶ばかりではありません。
忍び寄る戦争の足音。不穏な空気を帯び始める世情。
笑顔で写る人たちを見ていると、このあと彼らが遭遇する悲惨な状況を思い暗澹とした気分になります。
そして、時代は戦争へ。敵や味方の兵士達。投下される爆弾。さまよう人々。そして、キノコ雲。
瓦礫と化した町の様子は、カラーになったことでよりその悲惨さが浮き上がります。
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