本嫌いの読書感想文

2024年02月04日

2024年1月の本! ~気持ちも新たに、などと思わなくもなく

色々とあってうち捨てられ状態の感想文書庫。
心機一転、めでたく復活の一月はこんな本を早速読みました。

  ・可燃物 - 米澤穂信

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『黒牢城』の記憶も新しい米澤穂信氏の本。一年の初めは話題作で~、ってなことで本作。読み始めてから、連作短編ということに気づいた

崖の下 / ねむけ / 命の恩 / 可燃物 / 本物か
の全5話。

長編のつもりでいたから、ちょっと肩すかし。では、気を取り直して、今年も超あらすじ!

崖の下』
スキー場での遭難事故。崖の下で見つかった二人の男性。一人は既に死んでいた。
吹雪の中での滑落死。疑いようのない状況に、現場に到着した葛(かつら)警部は違和感を覚える。

『ねむけ』
強盗致傷事件の容疑者の一人が交通事故を起こした。交差点での出会い頭の事故。
信号は青だったと主張する容疑者。その証言は偽りとにらむ葛警部だったが、目撃者たちの証言は全て容疑者側に有利となるものだった。

『命の恩』
キャンプ場側の山の中で見つかった人間の腕。命を救われた父娘。恩に報いるという真の意味とは。葛警部の前に、恩と代償の天秤が揺れる。

『可燃物』
連続放火とみられる小火騒ぎ。現行犯で逮捕という難しさ。地道な捜査を続ける警察。葛警部は考える。放火犯の目的とは何なのか。犯人の歪んだ正義感とは。

『本物か』
ファミリーレストランで発生した立てこもり事件。
犯人側からの要求もないままの膠着状態。緊迫する現場。葛警部が目をつけたのは意外な人物だった。

葛警部が共通して出てくるのですが、彼は主役かつストーリーテラー的役割なのかな(別に彼が語っている訳ではないですが)。
もやもや感NO.1は『崖の下』だな。ちょっと、本当はどうだったの!?的な。
面白かったのは、『ねむけ』『本物か』。どちらも、第三者が絡んでくる話。人はいかなる時でも嘘をつく。その先に見知らぬ誰かの生き死にが関わっていても。あー、怖い怖い。



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noritama594 at 15:40|PermalinkComments(0)

2023年10月14日

9月の本

毎度遅れての更新。
8月の本で書いた、途中放棄しそうになった本。
なんとか読んだぁーー。

   ・マルセル - 高橋のぶ子

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ずーっと前に、読んでみたい本にピックアップしていたこの本。どういう感じの本でしたっけ?などと思いつつ読書開始!結構頁数が多いけど、何とかなるよね。
では、超あらすじ。

父親の遺品整理をしていた千晶は、40年以上も前に起こったロートレックの名画・マルセルの盗難事件に関するノードを見つける。元新聞記者だった父の調査内容や推察など事細かに書かれている。父は何故そこまで事件について調べていたのか。千晶も父の足跡をたどるように事件の謎を追う。

はい。あらすじおしまい。
知らなかったのですが、この盗難事件は実際にあったことだそうな!

事件の謎を追う千晶ですが、その過程で幼いときに亡くなった母親の影を見つけます。
父はおろか身内も母については語ってはくれない。事件を追うことはいつしか母の面影を探すことにも繋がっていきます。

実はこの本を読み終えるのに足掛け2ヶ月もかかりました。諸事情で単純に読書の時間が取れなかったというのもありますが、なんというかちょっと本との相性が良くなかったのかなー。
正直、非常に長く感じた。ところどころで、話がくどいなぁって思っちゃった() 
後半やや現実離れした感のある展開も、最早中だるみで蓄積された疲労感に追い打ちをかける結果にしかなりませんでした。取りあえず、読み終えたことで、ヨシ!としよう。


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noritama594 at 16:03|PermalinkComments(0)

2023年09月03日

8月の本(と、みせかけ)

8月は色々とあって、本は読めなかったのです。
読みかけのものはあるのですが、やばい、途中放棄してしまいそうだ…。
なので、タイトルも書かないでおこう。
もしくは、9月の本で発表かな(笑)

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noritama594 at 14:03|PermalinkComments(0)

7月の本(遅ればせながら)

えー、立秋も過ぎ、季節はすっかり秋めいてきて…
んな訳ないしー。まだ猛暑日とか言ってるしー。
いまさらながらのアップですが、遠い7月のあの日、こんな本を読んでいました。

  ・踏切の幽霊 - 高野和明
  ・3分で読める!誰にも言えない○○の物語 - このミステリーがすごい!編集部


81w4xJibcZL同作者の作品では、だいぶ前に「ジェノサイド」を読んだことがある。久し振りって思ったけど、どうやらジェノサイドの後に出たのが本作のよう。

ここ最近はアンソロジーが続いていたから、長編に耐えられるか心配(まだそんなこと言ってる/)…などと考えつつ頁をめくる。
久し振りに超あらすじー。

松田は元新聞記者。今は女性誌の記者をやっている。
新たに依頼された企画は心霊ネタだった。

とある踏切で撮られた心霊写真と動画。同踏切では列車の非常停止が頻繁に起こっていた。
踏切に現れる亡霊は一体誰なのか。
取材を進めていくうちに、ある殺人事件に行き着く。

はい、あらすじお仕舞い(笑)

殺人事件の被害者が亡霊の正体であることは誰もが察しがつく。しかし、何故この踏切なのか。瀕死の傷を負った被害者が踏切までやってきた理由は何なのか。

タイトルを見た時、幽霊というのが言葉通りのものなのか、それとも何かの比喩なのか気になった。本書を読んだ結果、どちらにでも当てはまるのだろうと考えた。思ったよりスーパーナチュラル的な要素が強かったけど、単なる「不思議なお話」では終わらない。 

妻を亡くし、後悔と喪失感に苦悶し続ける松田。死とは、死者とは。
寄り添いたいという想いと、禁忌すべき畏怖の対象という人間の奥底に半ば無意識的に存在する理。
霊媒師は松田のことを、優しい顔をしていると言った。亡霊は松田であれば真実に辿り着けると見込んでいたのか。

元新聞記者魂で徹底的に調べあげる松田だが、実際は好奇心や使命感からだけでなく、亡霊に成り果てた一人の女の生きた証を得ることで、妻の死と何かしら折り合いをつけることを願っていたのではないだろうか。

一人取り残された生者の悲しさや空しさ。
先月に引き続き手にした3分シリーズ。うん?○○の物語?何やら怪しげな感じ。全てが明らかになったはずなのに、寂寥感だけが漂う。



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先月に引き続き手にした3分シリーズ。うん?○○の物語?何やら怪しげな感じ。
では早速、タイトル列挙! 

誰にも言えない感染症の物語-岡崎琢磨 / 誰にも言えない事故物件の物語-佐藤青南 / 誰にも言えない妻の物語-志駕晃 / 誰にも言えないオンライン接待の物語-加藤鉄児 / 誰にも言えない雨夜の物語-森川楓子 / 誰にも言えない別荘の物語-城山真一 / 誰にも言えない拷問の物語-蒼井碧 / 誰にも言えない拠りどころの物語-深沢仁 / 誰にも言えない傷の物語-塔山郁 / 誰にも言えない未来の物語-柊サナカ / 誰にも言えないお仕置きの物語-伽古屋圭市 / 誰にも言えない家族の物語-一色さゆり / 誰にも言えない俺の恋心の物語-井上ねこ / 誰にも言えない玉ねぎの物語-喜多喜久 / 誰にも言えない山女魚の物語-田村和大 / 誰にも言えない赤い傘の物語-貴戸湊太 / 誰にも言えない早朝○○の物語-筏田かつら / 誰にも言えない真実の物語-歌田年 / 誰にも言えない藤色の物語-長谷川馨 / 誰にも言えない死後の世界の物語-辻堂ゆめ / 誰にも言えない永遠の愛の物語-中村啓 / 誰にも言えない悪い猫の物語-高橋由太 / 誰にも言えないお熱な物語-新川帆立 / 誰にも言えない日中開戦の物語-安生正 / 誰にも言えない全裸刑事チャーリーの秘密の物語-七尾与史 / 誰にも言えない犯罪の物語-中山七里 

ふぅ…。恐るべし「誰にも言えない」のループ!夢に出てきそうです。
「誰にも言えない」ということで、全般的にはちょっとゾクッとする系の話が多かったかな。
面白いと思ったのは、雨夜の物語、未来の物語、早朝○○、悪い猫、でしたー。
なんか感想文になってないけど、ミニミニ・ストーリーズだから仕方ないよね?(笑)


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noritama594 at 13:56|PermalinkComments(0)

2023年07月17日

6月のほ、本…

いやぁ、暑いっすねぇ。
梅雨でしたっけ?と日に2回ほど確認したくなるほどの、高気温。
のみならず高湿度。やりきれませんわ。
ちょっと振り返り6月はこれを読んでました。

  ・3分で読める!眠れない夜に読む心ほぐれる物語 ー このミステリーがすごい!編集部


81z7-xYfzES4月に読んだ3分シリーズを読んでみようと図書館で借りてみた。
今回は、眠れない夜に読む物語。心ほぐれる話はあったけど、逆に読んだら眠れなくなるんじゃ?って話もあったような(笑)。
では、備忘録も兼ねてタイトル列挙!

明晰夢発生装置 - 海堂尊 / ムギとの別れ - 乾緑郎 / 夢の印税生活 - 志駕晃 / 夜のラジオ - 一色さゆり / 運命 - 岡崎琢磨 / 眠れない男 - 塔山郁 / 螺旋図書館の白銀姫 - 柊サナカ / ララバイ - 深沢仁 / 午前零時のミステリ談義 - 喜多喜久 / 君の夢に出られなくても - 青山美智子 / ぴこぱこぽん - 辻堂ゆめ / 探偵羊ヶ丘氏の目覚め - 友井羊 / 夢女子の大いなる野望 - 喜多南 / 敗者の椅子 - 沢木まひろ / 全裸刑事(デカ)チャーリー インソムニア殺人事件 - 七尾与史 / 猫と暮らす - 高橋由太 / 枕元のおっさん - 柏てん / 裏看板の店 - 城山真一 / まりなの夢キューブ - 森川楓子 / ひとりのたまご - 堀内公太郎 / あぶらうんけんそわか - 咲乃月音 / 春の暁 - 林由美子 / 快眠パジャマ - 降田天 / 初恋の人 - 佐藤青南 / 屋上の戦場 - 中山七里

面白かったのは、「ムギとの別れ」「夜のラジオ」「夢女子の大いなる野望」「春の暁」かな。
ちょっと、ジーンとさせられる。あ、夢女子~は違うか。「女子」のいじらしさと可愛さが印象に残った。さて、次は「○○な話」に着手しようか(笑)

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noritama594 at 14:30|PermalinkComments(0)