2024年09月29日
9月の本 それは、ある種の奇跡とか
晴れ女風だったにも関わらず、もしや雨女なのか?と自問自答しつつ、
9月はこんな本を読んでいました。
・密室偏愛時代の殺人 閉ざされた村と八つのトリック - 鴨崎暖炉

密室という言葉に惹かれて頁をパラリとめくると、『八つ箱村』の文字が。
もしや、オマージュ系?
登場人物の名前が振るっている。
日本の密室ミステリー小説界を牛耳る一族は、物柿(ものかき)家。八つ箱村の駐在が、駐在田(ちゅうざいだ)毅。旅館の女将が、女将原(おかみばら)愛美。といったように、馬鹿馬鹿しくもある意味とてもわかりやすい-ミステリーあるあるのちょいちょい巻頭へ戻っての名前確認の手間を省いてくれるような-名前の登場人物たち。
これは、単なる言葉遊びなのか。はたまた、何か重要な意味を持っているのか。
タイトルが示す通り、本編オール密室祭り!(笑) あ、いや、殺人事件なので笑っている場合ではないのだが。
高校三年生の葛白香澄は幼馴染みの大学三年生・朝比奈夜月に、無理矢理ニューネッシー探しに誘われ奥多摩へ行く。もう、事件の臭いしかしない展開。
森で迷った挙げ句に出会ったのが、物柿カマンベール。物柿家の五男。とはいえ、決してペンネームなどではなく、本名だ。
物柿家で一晩の宿を借りるべくカマンベールに連れられ向かった先は、広大な鍾乳洞の村・八つ箱村だった。
なんと村ごと箱の中ということですか。ふむふむ。巨大なクローズドサークルという訳ですな…なんて、耳覚えのある言葉でサクッとまとめてみようかと思いましたが、そこは密室偏愛。
密室が作り出す密室?飛び出す密室?心理的な密室空間から、密室という名の密室などなど、てんこ盛りで、もはや謎を解こうなどという考えは持つに至らず、理想的オーディエンスの一員として、八つ箱村を右往左往。
探偵役は葛白香澄の同級生であり、香澄以外唯一の文芸部員の蜜村漆璃。彼女はとある経歴の持ち主なのだが、それは言えない(笑)
物柿家の遺産相続に端を発したと思われた一連の事件。
数々の密室を作り上げた天才的知能犯は一体誰なのか。そして、犯人の真の思惑とは。
というか、トリックがあまりにも荒唐無稽というか壮大(笑)過ぎて、どういう心持ちで読めばよいのか、ちょっぴり困っちゃいました。
後で知ったのですが、本作は密室シリーズもののようで、こちらは第三作目。
続き物かよくわからないないけど、気が乗っていたので本作を読んじゃいました。
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2024年08月17日
6月の本
いやぁ、毎日暑いっすね。
体温越えの気温の中歩くってどういうことなんでしょうね。あー、なーんにもやる気がおきなーい。なんて、なめくじのようにぺったりして。気づけば8月も早半ば。
あれ?なにか忘れているような…。と言う訳で6月の本っ。
・メメンとモリ - ヨシタケシンスケ
・知りたいこと図鑑 - みっけ
帯には、~「人はなんのために生きてるの?」の話、とある。
この言葉だけみたら、さほど読みたい気にもならないが、ヨシタケさんの本である。なので手に取った。
タイトルも面白い。
ちいさいおさら、きたないゆきだるま、つまんないえいがの3話。
かわいい二人の姉弟が繰り広げるたわいもない会話。その中には、「人はなんで生きるの?」と言う壮大な(笑)テーマが隠されている。いや、別に隠れてる訳じゃないけど。
とかく、何か目的を持って生きろだの、悔いの無いように生きろだの。人の生き方にまであーだこーだと言う現代。
息苦しいわね~、息苦しいよね~。
で、お題。人はなんのために生きているの?
メンとモリは3つのお話の中で、あれやこれやと考えてみる。
ふたりのたどりついた答えとは。日々これ発見…とな?
一風変わった雑学の本。
言葉や略語、ファッション関連の豆知識やら、関数の表現などなど、あまりに雑多で、あまりに脈絡のない内容。
でも、素敵な本なのです。
表紙にあるのは『雨』を表す言葉の数々。飴ちゃんのモチーフ。
中身を見せられないのが残念なくらい、デザイン性に溢れている本なのです。
それぞれの項目のモチーフや構成など、内容ももちろんだけど、
くすっ、としたり「そうきたか!」と驚かされたり、とにかく頁をめくるのが楽しくなる本。
今回は図書館本だけど、これは手元に置いて楽しむ本だなー。
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2024年06月30日
え?五月の本?
こんな本を読んで…え?梅雨って…。五月晴れは何処へ--。
と、我を忘れた振りをしつつ、遠い五月へ記憶を辿り。
・大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう ステイホームは江戸で - 山本巧次

読書リハビリ第2弾。
毎度お馴染みの大江戸科学~シリーズ。
(発売当時は)タイムリーな感じのタイトル。
今回は、大店の跡継ぎ騒動にかどわかし事件。現代科学の力を借りつつ解決に奔走するおゆう。伝三郎の過去の一端も明らかに?!
ってなことで、毎度お馴染み超あらすじ~。
コロナ真っ只中の現代。自主隔離を経て江戸へやってきた優佳こと、おゆう。
同心・伝三郎に巷で起こる不思議な勾引を調べるよう指示される。
居なくなった子供が2,3日後に何事もなかったように戻ってくる。犯人の目的は何なのか?
一方、世間を賑わすのは大店材・信濃屋の跡目争い。不仲な親族が揃えば泥沼の争いになるのは必至だ。やがて親族の一人が殺される。
今回の科学捜査のキーポイントはDNA鑑定。なんと綿棒で唾液採取までやっちゃう!
勿論、鑑定を行うのは千住の先生こと(笑)宇田川氏。
現代科学で導き出した事実を、江戸での捜査にどう織り込んでいくかがこのシリーズの肝ですが、おゆうさんはそろそろ気づかないとー。
今回は結論ありきからのかなりの力技での解決。
伝三郎にあれやこれや聞かれないのをラッキー!と捉えてはいけないのです!
何故なら伝三郎は…っと、本シリーズ裏重要秘密だから、ここから先は言えないわぁー。
今回は伝三郎のモノローグ(笑)がやや長め。
伝三郎は今回の跡目争い関係者の一人・由木藤十郎に遠慮をしていたのは何故か。
驚愕の過去が明らかに!?って、巻末を一番楽しんじゃったな(笑)
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