2024年05月12日
4月の本
遡ること4月、こんな本を読んでました。
・アリバイ崩し承ります2 時計屋探偵の冒険 ー 大山誠一郎

読書リハビリの本を探していたところ、ちょうど放送されたドラマを見て、この作品のことを思い出した。第二弾が出ていたようだ。
美谷時計店では変わった注文を受けてくれる。それは、『アリバイ崩し』。
アリバイを崩すのは、亡き祖父からアリバイ崩しを教わった時乃。彼女は店主として時計店を守っている。
そんな時乃の元を度々訪れてアリバイ崩しを依頼しているのは、那野県警捜査一課の捜査員である僕。
捜査内容を一般人に話すのは違反行為だが、どうしても解けないアリバイトリックに捜査を阻まれている僕は、打開策を求め今日も時計店の扉を開ける。
はい。ということで、お馴染みのアリバイ崩しに特化した(笑)作品。今作には計5話が収録されています。
それでは、超超あらすじ~。
『時計屋探偵と沈める車のアリバイ』
ダムに落ちた車から発見された男性の遺体。容疑者の甥にはアリバイが。なぜ、車はダムに沈まなければならなかったのか?
『時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ』
河川敷で見つかった焼死体は、衆議院議員の秘書だった。容疑者は議員本人。しかし、彼のアリバイはパーティー会場の五百人の証人に守られていた。
『時計屋探偵と一族のアリバイ』
自宅で死んでいるのが発見された男性。容疑者は男性の三人の親族。誰のアリバイも完璧だった。しかし、確実にこの三人のうちの一人が犯人なのだ。
『時計屋探偵と二律背反のアリバイ』
妻殺しの容疑者としてマークしていた男には、愛人殺しの容疑もかけられていた。異なる場所で同時刻に起こった事件。男が二人ともを殺すのは不可能だ。時間という揺るぎないアリバイに、警視庁と県警双方が翻弄される。
『時計屋探偵と夏休みのアリバイ』
時乃を食事に誘った僕は、彼女が初めて挑んだ事件の話を聞いた。彼女が通う高校の美術部で、彫刻が何者かに壊されるという事件。自分の出した結論に自信が持てない時乃は、祖父にアリバイ崩しを依頼する。
と、こんな感じ。
相変わらずアリバイ崩しのみに徹しているが故の物足りなさ、というか、もっと話を広げて読ませて~という欲求ww
ちょっとちょっと、時乃~。いくらなんでも、そんなに早くアリバイ崩せるなんて出来すぎじゃないの~?でもかわいいから許す…あっ、それはドラマの浜辺美波か。
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2024年04月07日
3月の本
なんてツッコミはおいといて。
春の弥生の曙に読んでいたのはこれ。
・八月の御所グラウンド - 万城目学

収録作は「十二月の都大路上下(カケ)る」「八月の御所グラウンド」の二編。長編かと思ったら、またこのパターンですね(作者のせいじゃないんだけど)。
連作短編でもないかなぁ。まぁ、『京都』っていう物凄く大きな括りはあるけど…あっ!あとは『蘭奢堂』もか?!(笑)
もやもやしつつも超あらすじ!
『十二月の都大路上下』 駅伝大会に究極出場することになった、異常なまでに方向音痴な坂東。ペースメーカーの選手と競いつつ走る彼女は沿道に奇妙な一団を見つける。
『八月の御所グラウンド』彼女と別れ、地獄のような暑さの京都で夏休みを過ごすこととなった朽木。そんな彼に友人・多聞から野球の誘いが。伝統的な試合ではあるが由来は馬鹿馬鹿しい。メンバーも寄せ集めだ。そんなメンバーが欠けてあわや試合棄権か?と思われたある日、ひょっこりと3人の助っ人が現れた。
どちらのお話も、まさに青春真っ只中。
十二月の~は、ライバルと定めた選手と共に走ることで、冷静さと闘争心を己に科す。
「奇妙な一団」を見たという秘密をライバルと共有することで、友情のような関係が芽生える。
そんな一連の出来事が短い時間枠でさらりと描かれている。まさに青春の一頁。
でも、個人的にはこの短さの話に例の「奇妙な一団」をぶっ込まれてもなぁ、という感じ。彼らである必然性が、というかそういう事象を出す必要性があったのかしら。
まぁ、京都で走ってる=彼ら(あっ、バレちゃったかな?/笑)という連想なんだろうが。
八月の~。これはある意味、ちょっと切ないお話。
野球試合の由来なんて酔狂以外何物でもない(笑) みんな被害者だ。元々関係の無い朽木はなおさらだ(笑)
メンバーが欠けて、棄権の窮地を見計らったかのように現れた三人。
寄せ集めのメンバーは、野球の試合を通してひとつに…ってほどの美談じゃないけど(笑)、純粋に野球を楽しむメンバー達。そして、謎の三人の秘密。
ひょんなことからある可能性に行き着く朽木。一方の多聞もある疑念を抱いていた。
それを口にした時、大文字焼きの火がともる。明日の試合に三人は来るのだろうか。
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2024年02月04日
2024年1月の本! ~気持ちも新たに、などと思わなくもなく
色々とあってうち捨てられ状態の感想文書庫。
心機一転、めでたく復活の一月はこんな本を早速読みました。
・可燃物 - 米澤穂信
『黒牢城』の記憶も新しい米澤穂信氏の本。一年の初めは話題作で~、ってなことで本作。読み始めてから、連作短編ということに気づいた…。
崖の下 / ねむけ / 命の恩 / 可燃物 / 本物か
の全5話。
長編のつもりでいたから、ちょっと肩すかし。では、気を取り直して、今年も超あらすじ!
スキー場での遭難事故。崖の下で見つかった二人の男性。一人は既に死んでいた。
吹雪の中での滑落死。疑いようのない状況に、現場に到着した葛(かつら)警部は違和感を覚える。
『ねむけ』
強盗致傷事件の容疑者の一人が交通事故を起こした。交差点での出会い頭の事故。
信号は青だったと主張する容疑者。その証言は偽りとにらむ葛警部だったが、目撃者たちの証言は全て容疑者側に有利となるものだった。
『命の恩』
キャンプ場側の山の中で見つかった人間の腕。命を救われた父娘。恩に報いるという真の意味とは。葛警部の前に、恩と代償の天秤が揺れる。
『可燃物』
連続放火とみられる小火騒ぎ。現行犯で逮捕という難しさ。地道な捜査を続ける警察。葛警部は考える。放火犯の目的とは何なのか。犯人の歪んだ正義感とは。
『本物か』
ファミリーレストランで発生した立てこもり事件。
犯人側からの要求もないままの膠着状態。緊迫する現場。葛警部が目をつけたのは意外な人物だった。
葛警部が共通して出てくるのですが、彼は主役かつストーリーテラー的役割なのかな(別に彼が語っている訳ではないですが)。
もやもや感NO.1は『崖の下』だな。ちょっと、本当はどうだったの!?的な。
面白かったのは、『ねむけ』『本物か』。どちらも、第三者が絡んでくる話。人はいかなる時でも嘘をつく。その先に見知らぬ誰かの生き死にが関わっていても。あー、怖い怖い。
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