2024年04月07日
3月の本
なんてツッコミはおいといて。
春の弥生の曙に読んでいたのはこれ。
・八月の御所グラウンド - 万城目学

収録作は「十二月の都大路上下(カケ)る」「八月の御所グラウンド」の二編。長編かと思ったら、またこのパターンですね(作者のせいじゃないんだけど)。
連作短編でもないかなぁ。まぁ、『京都』っていう物凄く大きな括りはあるけど…あっ!あとは『蘭奢堂』もか?!(笑)
もやもやしつつも超あらすじ!
『十二月の都大路上下』 駅伝大会に究極出場することになった、異常なまでに方向音痴な坂東。ペースメーカーの選手と競いつつ走る彼女は沿道に奇妙な一団を見つける。
『八月の御所グラウンド』彼女と別れ、地獄のような暑さの京都で夏休みを過ごすこととなった朽木。そんな彼に友人・多聞から野球の誘いが。伝統的な試合ではあるが由来は馬鹿馬鹿しい。メンバーも寄せ集めだ。そんなメンバーが欠けてあわや試合棄権か?と思われたある日、ひょっこりと3人の助っ人が現れた。
どちらのお話も、まさに青春真っ只中。
十二月の~は、ライバルと定めた選手と共に走ることで、冷静さと闘争心を己に科す。
「奇妙な一団」を見たという秘密をライバルと共有することで、友情のような関係が芽生える。
そんな一連の出来事が短い時間枠でさらりと描かれている。まさに青春の一頁。
でも、個人的にはこの短さの話に例の「奇妙な一団」をぶっ込まれてもなぁ、という感じ。彼らである必然性が、というかそういう事象を出す必要性があったのかしら。
まぁ、京都で走ってる=彼ら(あっ、バレちゃったかな?/笑)という連想なんだろうが。
八月の~。これはある意味、ちょっと切ないお話。
野球試合の由来なんて酔狂以外何物でもない(笑) みんな被害者だ。元々関係の無い朽木はなおさらだ(笑)
メンバーが欠けて、棄権の窮地を見計らったかのように現れた三人。
寄せ集めのメンバーは、野球の試合を通してひとつに…ってほどの美談じゃないけど(笑)、純粋に野球を楽しむメンバー達。そして、謎の三人の秘密。
ひょんなことからある可能性に行き着く朽木。一方の多聞もある疑念を抱いていた。
それを口にした時、大文字焼きの火がともる。明日の試合に三人は来るのだろうか。
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