2025年08月10日
7月の本
あー、暑い。一日何回言ってるんだろうか、でも暑い。
そんな7月に読んだ本は、これまた暑さを増幅させそうな感じの一冊。
・魚藍観音記 - 筒井康隆

うっすら話には聞いていましたが、ついにこの本を手にとる日がやってきた笑
帯には『発禁覚悟!』の文字が。
あぁ、この表紙を開いたらどうなってしまうのだろう。無事に娑婆へ戻ってこられるのだろうか。
ってなことで、恒例の超あらすじ~。
『魚藍観音記』さらわれた三蔵を助けるために、観音様の力を借りにやってきた孫悟空だったが…。
『市街戦』世の中は戦闘中。
非日常な状況の下、極めて日常的なホームドラマの撮影に臨む俳優たち。
『馬』上司がくれたのは、若い少女の外見をした馬。
馬なのか人なのか。戸惑うわたしは一つの答えにたどり着く。
『作中の死』 新聞の連載小説の登場人物のモデルは自分だった!興味半分で読み始めた男はどんどんのめり込んでいく。
『ラトラス』人間と我が種族の争い。しかし、意外なことで俺は足をすくわれて…。
『分裂病による建築の諸相』建築関係者の中に分裂病の者が存在する場合の建築様式に現れる特徴についての実例。
『建物の横の路地には』目元涼しげな少年、死んだおじいちゃんにおばあちゃん、愚連隊に娼婦。路地には不思議な出会いがある。
『虚に棲むひと』強烈な個性の美しい彼女。彼女をモデルに書いた小説。
現実離れした個性はまさに小説の中でしか出会わない類いのものだ。
『ジャズ犬たち』空き地で行われる犬たちによるジャズの演奏。黄色い声援を送るのはおニャン子たち。しかし、空き地周辺の住民にとっては騒音でしかない。
『谷間の豪族』妻の実家へ行くには谷へ続く長い石段を降りなければならない。俺は気づいていなかった。下るということは上らなければ此処から抜け出すことが出来ないということに。
ふぅ。これが本書を読み終わった時の私の心情。なんか、色んな意味でお腹いっぱいなのである。
タイトルの『魚藍観音記』は、信仰篤い人が読んだら憤死してしまうんじゃないかと気をもんでしまいそうな話。後の話もどんだけキワモノ揃いな本かと思ったが笑、様々なテイストの話がありましたなぁ。クセ強めの話から、ホッとする(あくまで本作の中での相対的な感覚だが)話など。
個人的に面白かった話は、『市街戦』『作中の死』『分裂病による建築の諸相』『谷間の豪族』。
『市街戦』はナンセンス極まりない設定ではあるが、見事なまでの役者魂、そして制作陣の熱量を見せられると、「こんなことがあってもいいよね~」なんて思ってしまう。いや、絶対にこんなシチュエーションは無いんだけど。
『作中の死』こういう読者っているんだろうなぁ。何事ものめりこみ過ぎるのは良くないね。一歩間違えば狂気の沙汰だ。
『分裂病~』こだわりの建築も、こだわりの方向が違えばたちまちそこはある種の地獄。実際にこんな家があったら面白いだろうなーいやいや、地獄だって!
『谷間の豪族』他の話がアレなので、読み始めは普通(=安心して読めそう)な気がしたが、すぐに思い違いだと気づく笑。字面だけ追っているよりも、頭の中で映像化してみた方がある種の奇妙さが際だってくる。最後は「マジか!」ってオチ。
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